タフティ【気づきの中心点に意識を向ける】とは

夢を見ているときも起きているときも、あなたは眠っている

…とタフティは言います。

私たちは「内部スクリーン」と「外部スクリーン」そして意識を持っていて、考え事をしているときは「内部スクリーン」に意識が注がれ、外的なものに気を取られてしまうと意識は「外部スクリーン」に注がれます。

自分の意識が「内部スクリーン」「外部スクリーン」に向いているときは反射的に、自動的に行動してしまうため、眠っていると表現しているのです。

タフティが言う「気づきの中心点」とは観察ポイントの事。

「気づきの中心点に意識を向ける」とは、内と外のスクリーンから意識をそらし、今この状態の自分を客観的にみること、目を覚ました状態に意識を向けることです。

では気づきの中心点に意識を向けるとどんなことが起こるのでしょう。

この記事では気づきの中心点に意識を向ける方法、また気づきの中心点に意識を向けることでどのような変化が起こるのかについて解説していきます。

気づきの中心点とはどこにあるのか？

「気づきの中心点」とは、タフティが語る“今この瞬間にいる”という意識の場所。
それは物理的な場所ではなく、「自分が自分を見ている」ような、メタな視点に立った感覚です。

普段の私たちは、目の前のことに気を取られていたり、頭の中でぐるぐると考えごとをしていたりしますよね。
こうした状態は、外の出来事に意識を向けている＝「外部スクリーン」、または自分の内側の考えにとらわれている＝「内部スクリーン」に意識が吸い込まれている状態です。

タフティは、それを「眠っている」と表現します。なぜなら、どちらの場合も、自分の人生を“自動的に”生きてしまっているからです。

「気づきの中心点」に意識を向けるというのは、そうした自動的な流れから少し離れ、「あ、今わたし、こういうことを感じているな」「こういうことを考えていたんだな」と、自分の内側や行動をそっと“見守る”ような視点に立つことです。

それはちょうど、自分が映画のスクリーンの中にいるのではなく、スクリーンを見ている“観客”になるような感覚。
つまり、目を覚ました状態「気づきの中心点」に意識を向けるということです。

気づきの中心点に意識を向ける具体的な方法

では、どうやって「気づきの中心点」に意識を向けるのでしょうか？
難しいテクニックは必要ありません。日常の中でほんの数秒、意識のスイッチを切り替えるだけでできる、シンプルな方法があります。

以下の３つのステップで、誰でもすぐに実践できます。

【ステップ1】「今ここ」に注意を向ける

まずは、頭の中のおしゃべりや未来の不安・過去の後悔から一度離れて、「今、この瞬間」に意識を戻します。

・足の裏が床に触れている感覚
・空気の温度や音
・体がどんな姿勢でいるか

こうした五感を使って、“今の現実”に気づくことがスタートです。

【ステップ2】自分を実況中継するように言葉にする

「私は今、どこにいるのか」
「私は何を考え」
「私は何をしているのか」

こんなふうに、自分の状態をそのまま言葉にしてみてください。
頭の中で思うだけでも、声に出してもOK。
これによって意識が“自分に戻る”感覚をつかみやすくなります。

【ステップ3】自分をそっと見つめるような視点に立つ

最後に、その状態のまま「今の自分」を観察します。
「こうあるべき」とか「これは良くない」といった判断はせず、ただそっと「今の自分ってこうなんだな」と見守る感じ。

まるで、映画をスクリーンから少し離れて見るようなイメージです。
これが、“気づきの中心点”に意識が戻った状態です。この「意識を戻す練習」を1日に何度か行うことで、だんだんと意識がブレなくなり、現実との関わり方が変わってくるのを感じるはずです。

気づきの中心点に意識を向けると、どんな変化が起きるのか？

「気づきの中心点」に意識を向けることを、日常の中で少しずつ続けていくと、ある変化が静かに、でも確実に起こってきます。

これは、タフティが語る「現実は選ぶもの」という考え方の核心でもあります。
目覚めた状態では、現実を変える（現実を構築できる）立場に立てます。

詳しく見ていきましょう。

自動的な反応が減り、冷静な選択ができるようになる

多くの人は、日常の出来事や他人の言動に無意識に反応して生きています。
ですが、「気づきの中心点」に意識が戻ると、起こった出来事に対して一度“間”が生まれます。

たとえば、誰かに嫌なことを言われたとき、以前なら即座に傷ついたり怒ったりしていたかもしれません。
でも、中心点に意識があると「今、自分は傷ついたと感じたんだな」「でも、それを引きずるかどうかは自分で選べる」と客観的に自分を冷静に見られるようになります。

この“選べる感覚”こそが、タフティが言う「現実を選ぶ」意識の始まりです。

感情に支配されなくなる

私たちの意識が「外部スクリーン」や「内部スクリーン」にあるとき、感情の波に飲み込まれやすくなります。
ですが、気づきの中心点にいるとき、感情は“ただのエネルギーの動き”として観察できます。

悲しみや不安、怒りが起こっても、「それに飲み込まれずに済む」ようになっていくのです。
これは、自分を否定したり感情を抑えることではありません。
むしろ、すべての感情を一歩引いたところから「ちゃんと感じて、流す」ことができるようになります。

結果として、感情に振り回されず、落ち着いたエネルギーで毎日を過ごせるようになっていきます。

思考がクリアになり、インスピレーションが降りてくる

気づきの中心点に意識がある状態では、思考が静かになり、雑念が減っていきます。
これは脳の「戦う・逃げる」モードから、「直感・創造性」モードへ切り替わる瞬間でもあります。

・ふとアイデアが浮かんでくる
・タイミングよく必要な情報が入ってくる
・自分にぴったりの選択が、自然とできる

このような“流れのよさ”が生まれてくるのも、意識の質が変わったサインです。
「無理やり願う」「必死に叶えよう」としていた引き寄せとは違う、もっと軽やかな現実創造が始まっていきます。

自分とのつながりが深まり、安心感が増す

もっとも大きな変化は、「自分の内側とつながっている感覚」が育っていくことです。
これまで他人の目や社会の基準でブレやすかった自分が、「私はこれでいいんだ」と自然に思えるようになっていきます。

それは、自信とはちょっと違う、“根っこの安心感”です。
無理をしなくても、自分らしい選択ができる。そういう人生を少しずつ取り戻していく感覚です。

こうした変化は、最初はとてもささやかですが、日々の中で少しずつ積み重なり、やがて「現実そのもの」が変わって見えるようになります。
気づきの中心点に意識を向けることは、小さな意識の習慣ですが、人生全体の質を大きく変えるパワーを秘めているのです。

まとめ｜「気づきの中心点」は目覚めの始まり

「夢を見ているように生きている」状態から目を覚まし、今この瞬間の“自分”に戻ること。
それがタフティが教える「気づきの中心点に意識を向ける」という実践です。

難しく考える必要はありません。
今ここに意識を戻し、自分を観察するだけ。

このシンプルな実践を習慣にしていくことで、あなたの現実が静かに、でも確実に変わっていくはずです。

このような変化は、一夜にして起こるものではありませんが、小さな「気づき」の積み重ねが、確実にあなたの現実を変えていきます。