
「この世界は、あなたが選んだ“夢”にすぎない」
そんな不思議な言葉で始まるのが、タフティの現実創造メソッドです。
私たちは、目に見える世界を“リアル”だと信じて生きています。
けれどタフティは、「現実は外側で起きているのではなく、自分の意識の投影にすぎない」と語ります。
つまり、現実は“見るもの”ではなく、“選ぶもの”。
その世界観を支えるのが、タフティが教える「3大原則」です。
これは、ただ願ったりイメージしたりするだけでは動かなかった現実を、
軽やかに、自分の望む方向へ動かすための鍵となる考え方です。
● タフティが語る「3大原則」とは何か?
● なぜ現実が変わるのか?
● 初心者でも今日からできる実践方法は?
といった内容を、わかりやすく解説していきます。
現実がうまく動かない、引き寄せがピンとこない…という方にもおすすめの視点です。
読み終わるころには、「今この瞬間から、自分の望む現実を選び直せる」という感覚が、少しずつ芽生えてくるかもしれません。
タフティ・トランサーフィンとは何か?
「タフティ・トランサーフィン」は、ロシアの物理学者・作家であるヴァジム・ゼランド氏によって提唱された“現実創造”のメソッドです。その中でも「タフティ」とは、ゼランドの著書に登場する“未来から来た女性”の名前であり、読者に向けて現実を変えるための新しい視点と実践方法を教えてくれる存在です。
彼女の教えは、私たちが普段“当たり前”と思っている現実のとらえ方に対して、大きな疑問を投げかけます。
タフティが語る世界では、現実は「ただそこにあるもの」ではなく、私たちが「意識で選び、意識で構築するもの」だとされています。そしてそれを可能にするのが、タフティが示す“意識の使い方”なのです。
タフティの「3大原則」とは?
タフティの現実創造メソッドには、すべての実践の土台となる「3つの原則」があります。
それが次の3つです。
1. 現実を構築する
2. 主たる自分を構築する
3. 現在のコマで自分を構築する
これらは単なる精神論ではなく、意識の使い方に関する非常に実践的な原則です。
タフティは「現実は外で起きているのではなく、あなたの意識が投影しているもの」と語りますが、
この3大原則を使いこなすことで、意識の力を現実にしっかり反映させることができるようになります。
原則1:現実を構築する
これは、「現実とは、上映されているひとコマのようなもの」という考えに基づいています。
現実は“ただ起きるもの”ではなく、フレームで流されている映画の「コマ」どのような方向性で進むか、またどの映画を流すのかを“自分で選び、決定する”視点に立つことです。
自分にとって望ましい現実を意識的に選び取ることが可能になります。
原則2:主たる自分を構築する
ここで言う「主たる自分」とは、外部の刺激や起きている事、他人の期待に振り回されず、自分の中心にしっかりと根ざしている状態のことです。主たる自分がしっかりしていないと、現実に飲み込まれ、他人のドラマに巻き込まれやすくなります。
この原則は、“自分の人生の主人公”として生きるための土台です。
原則3:現在のコマで自分を構築する
「現在のコマ」とは、映画のワンシーンのように、“今この瞬間”を1コマずつ感じ取りながら生きるという意識のあり方です。
未来や過去に意識をさまよわせず、“今”というリアルな場面で、自分を構築すること。
この状態にあるとき、私たちはもっとも純粋に現実を動かす力を発揮できます。
これら3つの原則は、それぞれが独立しているようでいて、実は密接に連動しています。
現実を構築するには、主たる自分がしっかりしている必要があり、主たる自分を感じるには、今この瞬間=現在のコマに意識を置く必要がある…。
つまり、この3つを理解し、つなげて実践することで、あなたの現実は確実に変化し始め、タフティに言わせるとその効果は100%だと言います。
次章からは、それぞれの原則をどのように実践していけばよいか解説していきます。
ぜひご自身の現実と照らし合わせながら読み進めてみてください。
現実を構築する:あなたの意識が創り出す世界
「現実を構築する」というと難しく聞こえますが、簡単に言うと「現実を作り上げる、築き上げる、組み立てる」こと。
私たちはふつう、外側で起きる出来事や状況を“現実”だと思い込み、その流れにただ反応するように生きています。
誰かが何かを言えば怒り、不安になり、何かが起きれば慌てふためき、過去の出来事や人の言葉に振り回されているんですね。
では、どうすればその“映し出す仕組み”を意識的に使いこなせるのでしょうか?
ここで登場するのが「内部スクリーン」と「外部スクリーン」という考え方です。
内部スクリーンと外部スクリーンに気づく
まず、私たちの意識がどこに向いているのかを知る必要があります。
わたしたちの意識は、常に2つのスクリーン「内部スクリーン」と「外部スクリーン」の間を行き来しています。
内部スクリーン:頭の中のおしゃべりや思考、記憶、想像の世界のこと
外部スクリーン:目の前で起こっていることに目に見える世界のこと
「内部スクリーン」と「外部スクリーン」の両方を同時にみることはできません。
そしてこの2つのどちらにも、実は“本当のわたし”はいません。
どちらも無意識に反応しているだけの状態。タフティはそれを「眠っている状態」と呼びます。無意識に反応し、選ぶことなく現実をただ“受け取っている”状態です。
意識を“選ぶ側”に戻すためには、内と外のスクリーンから意識をそらし、自分の意識そのものに“気づく”こと。
いま、何を考えているのか。どこに注意が向いているのか。どんな感情に飲まれそうなのか。そうした“気づき”の中心に意識を戻したとき、私たちははじめて目覚めの状態へと入っていくのです。
目覚めた状態で「気づきの中心点」に立つ
現実を構築するためには、まず「眠ったままの自分」から抜け出す必要があります。
タフティはこの状態を「目覚めた状態」と呼び、
自分が“今この瞬間”に存在していることを意識的に観察できるポジション――
つまり 「気づきの中心点」 に自分を置くことが大切だと説いています。
気づきの中心点にいるとき、あなたは「現実を眺めている自分」に気づいている状態です。
ここに意識を保つことで、内部スクリーンの映像を自動再生させず、意図的に書き換える力が生まれます。
気づきの中心点に立つ【タイミング】
普段、あなたは自分で自分をコントロールし、自分で選び、自分で選んだ行動を行っていると思っていますよね?
でも、気づきの中心点(観察ポイント)にいるとき以外のあなたは「眠っている」とタフティは言います。
あなたが眠っている間に主導権を握っているのは、今流れている映画の「台本」です。映画の台本通りに動いているだけです。
でも、あるタイミングで気付きの中心点に立つことで「台本」から逃れることができます。
●何かを期待しているとき
●何かを始めるとき
●困ったことが起こったとき
たとえば…
ネガティブな出来事が起こったとき、反射的に反応するのではなく、気付きの中心点に意識を向け→「これはどんな選択肢のチャンス?」と問い直す(自分を構築する)
これから何かを始めようとするとき、どこかに行こうとするとき、誰かに会おうとしているとき、→「私は今どんな現実を選ぼうとしている?」と自分に問いかける(自分を構築する)
意図を持って「選ぶ」ことで、現実は自然と変化していきます。
それが、タフティが説く「現実創造の鍵」なのです。
このように、スクリーンの映像(これをタフティは「台本」と言います)に巻き込まれず
気づく → 中心点に戻る → 意図して選ぶ
という流れを習慣にすることで、タフティの現実創造は現実の中で確かに機能しはじめます。
三つ編みの起動:現実構築のエネルギーポイント
「自分を見て現実を見る」というフレーズと共に「気づきの中心点」に意識を向け、三つ編みを起動させて現実を構築(望む未来を選択)します。
●自分の背中側、肩甲骨の間あたりに“三つ編み”を感じ意識を集中する
●呼吸を深く吸って、吐くときに三つ編みをふわっと持ち上げる
●三つ編みの先端から望む未来をスクリーン上に映しだす。
このプロセスが、「見る」から「選ぶ」へと意識を切り替える入り口となります。
主たる自分を構築する:現実を動かすメソッド
主たる自分を構築するのにカギとなるのが「鏡の法則」と「フリをする」というメソッドです。
「鏡の法則」はこれまでの引き寄せの法則でもよく取り上げられてはいますが、タフティの説く「鏡の法則」はよりリアルで具体的です。
詳しく説明していきましょうね。
現実は鏡でできている――欲しい現実を映すには?
タフティが説く現実創造のカギは、「現実は鏡である」という法則です。
あなたが今、内側で感じていることや発しているエネルギーが、そのまま鏡のように現実に反映されるという仕組みです。
ここで重要なのは、「欲しい、足りない」という感情もまた鏡に映し出される、ということ。
たとえば――
- 「愛されたい」と思えば思うほど、鏡の中の現実(つまり人々や状況)は、「もっと愛して」と言ってくる存在として映し出される。
- 「優しくされたい」と思えば、あなたの前に現れる人々もまた、「私に優しくして」と求めてくる。
つまり、“欲しい”という姿勢で鏡に向かえば、現実も同じ“欲しがる”態度で返してくるのです。
ここに気づいたとき、私たちは主たる立場に戻ることができます。
答えはシンプルです。
「欲しい」なら、まずそれを与えること。
愛されたい | 先に愛を与える |
親切にされたい | こちらから親切にする |
信頼されたい | まず相手を信頼する |
与えるものが思いつかないときは、まず自分が先に与えてください。
鏡は、あなたの表情に正直に応えるだけ。
だからこそ、あなたが“与える側”に立った瞬間、現実も変化を始めるのです。
これが「主たる自分」に立つということの核心です。
すでにそうなっている“フリ”が現実を動かす
もうひとつ、タフティが強調する重要な実践法が「フリをする」というメソッドです。
これは単なる演技ではありません。
“すでにそうなっている自分”を先取りして演じるという、強力な意識の使い方です。
たとえば――
●自信が持てないとき:「自信のある自分」の雰囲気で行動してみる
●パートナーがほしいとき:「愛されている自分」として日々を過ごしてみる
ここで大切なのは、完全に振る舞えなくてもいいということです。
表情や行動がついてこなくても、その自分になったときに湧き上がる“感情”や“雰囲気”を少しでも感じられれば、それで十分なのです。
あなたがそう“あるフリ”をしているとき、
鏡である現実は、あなたの“内側の姿”を映し返し始めます。
つまり、先にフリをしたものが、後から現実として現れるのです。
現在のコマで自分を構築する:今ここでの自分の役割に集中する
タフティが教える3つの原則のうち、最後に登場するのが「現在のコマで自分を構築する」という考え方です。
一見すると少し難しく感じるかもしれませんが、これはとてもシンプルなメッセージ。
「今この瞬間に意識を向けて、自分の在り方を選びなおす」ということなんです。
現在の“コマ”ってなに?
タフティは、私たちの現実を「映画のフレーム(=コマ)」のようなものだと考えています。
人生はすでに“上映中の映画”のようなもので、すべてのシーン(=現実の可能性)はすでに存在している。
でも、その中からどのシーンを再生するかは、自分の意識のあり方で決まると言うのです。
ただし、映画そのものの内容を無理に書き換えることはできません。
できるのは、
「今というコマの中で、どんな自分でいるか」を選ぶことだけ。
つまり、自分自身を育てていくこと、成長していくこと。
それが、タフティの言う「現在のコマで自分を構築する」という意味です。
自分が“今、どこにいるのか”を思い出す
私たちはつい、未来の心配や過去の後悔に気を取られてしまいがち。
でも、タフティが伝えているのは、
「今この瞬間」に意識を戻すことの大切さです。
「私は今、何を感じてる? 何を見てる? どこに意識が向いてる?」
こうやって自分に問いかけること。
それが、気づきの中心点に戻るということなのです。
そしてその意識の状態が、次に映し出される現実を選んでいくのです。
三つ編みの起動で、“気づきの自分”に戻る
この「今に戻る感覚」を助けてくれるのが、タフティ独自のテクニック「三つ編みの起動」です。
三つ編みとは、背中の首のつけ根から肩甲骨のあたりにある、
エネルギーの出入り口のようなポイント。
ここに意識を向けることで、
ふわっと気持ちが自分の内側に戻ってきます。
やり方はとても簡単。
●「自分を見て現実を見る」と唱え気づきの中心点に意識を向ける
●自分はどこにいて、何を考え、何をしようとしているのか意識してみる
たったこれだけで、
台本に支配されていた感情が“本来の自分”にスッと戻ってきます。
この感覚に慣れてくると、忙しい日常の中でも自分を整えるスイッチのように使えるようになりますよ。
まとめ:タフティの3大原則「成長する」って、未来の話じゃない
自己成長というと、大きな夢を追いかけたり、
目標に向かって頑張ることを思い浮かべるかもしれません。
でもタフティの言う成長は、
「今、この瞬間の自分をどう生きるか」にあります。
たとえば――
- 不安な気持ちに流されそうなとき、少し立ち止まって深呼吸する
- 誰かに対してイライラしたとき、自分の心に気づいてみる
- 何気ない日常の中でも、自分の意識がどこにあるかを意識してみる
そんなちょっとした行動の積み重ねが、
あなたの現実を穏やかに、でも確実に変えていきます。